こんにちは、JOSUIの中村です。
新規事業・研究開発リーダーに向けたメールシリーズ「未来を造る人になる」の第30回です。
今回は、「本当の顧客を知るための2つの質問」というテーマで書きました。
前回のエントリーは こちら 。
メールのバックナンバーは こちら からご覧ください。
本当のお客さまを見極める2つの質問とは何か。
■本当の顧客は誰?
皆さんの本当の顧客は誰でしょうか?
結論から言いましょう。答えはありません。顧客を「ターゲット」という表現に置き換えれば、ターゲットは自分で決めるものだからです。
ターゲットを決めるためには、様々な要素がありますが、サラリーマン的な表現で言えば、最後は「エイヤ」と勢いで決めるものです。
起業すると、自分のターゲットは誰なのかを嫌というほど考えさせられます。自分のできる事ベースで考えるターゲットと、やりたい事ベースで考えるターゲットと、少しずつ違います。
このように、色々な要素を考えながらも、最後はエイヤで決めるものですが、新規事業のアイデアを出すための「考える材料」として、顧客を捉え直す際には、2つの質問をするのがとても有用です。
■2つの質問とは?
1つめの質問は、エンドユーザーは誰か?です。あなたの会社がBtoBの場合、その先にBやCがいるでしょう。つまり、B0toB1toB2、B0toB1toCのようにです。
この場合、エンドユーザーはB2やCと言えます。
エンドユーザーは誰かを考えるのがなぜ重要なのか?と言えば、エンドユーザーが商品やサービスを使用するからです。
我々の製造するものやサービスもそこで(直接、間接を問わず)使われています。
もう少し言えば、エンドユーザーこそが仕様を決めているのであって、中間業者ではありません。仕様を決めているのは、あくまでエンドユーザーです。
しかし、多くの場合、エンドユーザーは仕様を言語化できないのです。
そのため、B0toB1toB2のような商流でB0のような川上にいる会社は、B1のような中間業者に情報面を頼ることになります。
そうして下請けとか、OEMとかいう構造が出来上がるのです。
■2つめの質問
2つめの質問は、エンドユーザーの要件や要望を理解できるのは誰か?です。
理解とは、要件や要望をユーザーに直接聞いて、技術仕様(寸法、形状、耐久性、素材…)に落とせる能力のことです。
多くの場合、中間業者がこの能力を有しています。だから、中間業者でいられるのです。
しかし、本当に中間業者に頼らなければならないのでしょうか?
これについては、ケースバイケースと言えます。
しかし、高収益で知られる企業は、必ずと言っていいほど、中間業者には頼っていません。自らエンドユーザーに対してヒアリングをかけているのです。逆に言えば、エンドユーザーに対して、直接、要件や要望を聞いて技術仕様に落とせる能力を、エンジニアに培わせているのです。
ちょっと複雑で分かりにくいですね(笑)
次回は、事例をもとに、このことを説明してみましょう。