物心両面での幸福 ~未来を造る人になる#31~

こんにちは、JOSUIの中村です。

新規事業・研究開発リーダーに向けたメールシリーズ「未来を造る人になる」の第31回です。

今回は、「物心両面での幸福」というテーマで書きました。

前回のエントリーは こちら

メールのバックナンバーは こちら からご覧ください。

前回、事例をもとに、本当の顧客は誰なのかを説明すると書いたのですが、今回は番外編をはさみたいと思います。

全従業員の物心両面での幸福を追求する。

■京セラの経営理念と「俺のフレンチ」

今日のメールのタイトルは、「物心両面での幸福」です。

実は、このタイトルをなぜ付けたのかというと、「全従業員の物心両面での幸福を追求する」という京セラの経営理念を紹介したかったのですが、それではメールのタイトルにするには長すぎるために短くしました。

この経営理念を紹介したくなったのは、実は先週末に、「俺のフレンチ」や「俺のイタリアン」で有名な「俺の・・・」シリーズの一つである「俺の割烹」に足を運んだからです。

立ち飲み、立ち食いなのに、美味しいものが出てくることで有名なこのレストランですが、恥ずかしながらコレまで行ったことがありませんでした。

入れなかったのです。

実は、メールタイトルにある経営理念「全従業員の物心両面の幸福を追求する」は、「俺の株式会社」の企業理念にもなっています。

http://www.oreno.co.jp/philosophy/

■企業理念の社員への浸透

企業理念を社員に浸透させるのは難しいと思います。理念が掛け声倒れで終わっている会社はたくさんあります。

しかし、「俺の割烹」ではそうではありませんでした。

というのは、私が着いた席(立っていました)はカウンターでしが、社員である板前の I さんが、そのことを私に説明してくれたからです。

物心の「物」の面では、
・社長の給料は10万円で全従業員に還元、
・店舗は独立採算制、3ヶ月毎に店舗ごとの利益を従業員で分ける
物心の「心」の面では、
・メニューは従業員の自由、
・購買も従業員の自由、
・原価率が低いと、社長に「もっとかけては?」と言われる
などなど
一般的な飲食店ではありえないと思われる制度があることを教えてくれました。

その後、 I さんの口から、『「全従業員の物心両面での幸福を追求する」がうちの経営理念ですから。』という言葉をお聞きして、感動しました。

I さんは、おそらく従業員としては重要なお立場、企業で言えば管理職前後にある方だと思います。そのような方が、経営理念をさらりと復唱できるのです。

「あー、会社ってやっぱりこうでないと」と思ったのです。

■素晴らしい経営理念ではなく実践こそ

この事例を通じて思うのは、いくら素晴らしい経営理念があっても、運用されていない会社はたくさんあります。

理念を掲げることが目的ではなく、理念を具体化する制度を実践できる事こそが大切だと思うのです。

そのためには、経営者自信に強い思い、継続する思いがなければならないな、と思うのです。

経営者がそのことを思い続け、自分の心に本当に達して、口癖や習慣になるほどに継続できるかどうか。そのためには、どうすればいいのか、と思うのです。

当たり前のようですが、ブレのない自分を作ること、思い続けること、非常に大切ですね。

次回は、もとに戻って、「本当の顧客を知る」ことを事例をもとに、説明してみましょう。