教育は誰が受けるべき? ~未来を造る人になる#37~

こんにちは、JOSUIの中村です。

新規事業・研究開発リーダーに向けたメールシリーズ「未来を造る人になる」の第37回です。

今回は、「教育は誰が受けるべき?」というテーマで書きました。

前回のエントリーは こちら

メールのバックナンバーは こちら からご覧ください。

■アイデア創出セミナー

6月12日にセミナーを開催しました。研究開発マネージャー向けの、アイデアの量産体制を構築するためのセミナーです。

その際、いただいた質問があります。

「アイデア創出に関する教育は誰に受けさせるべきでしょうか?」

というものです。

背景を説明すると、日本の大企業では特に、ステージゲート法等の開発マネジメント法の導入は済んでおり、いわば、アイデアを絞り込む方法は整備されています。

絞り込む方法は整備されている一方で、絞り込めるだけのテーマがないという会社が多いような気がしています。

ステージゲート法等の開発マネジメント方法は、テーマ別のリスクを減らす一方で、リスクの多いテーマは「殺す」(Kill)方法を取ります。

いわば、「多産多死」を前提としていることから、たくさん産む必要があるのです。

そのため、多くの開発マネージャーは、アイデア・テーマを考案することが課題になっています。

アイデアやテーマはマネージャー自ら考えますが、できればエンジニアや研究者に自ら考えて欲しい。

そういう思いから、研究者やエンジニアに教育を受けさせることが必要だと感じて、上記の質問に至ったということです。

■「全員です」

質問に対する私の答えはこうでした。

「全員です(誤解を恐れずに言えば)」

理由はこうです。

今後のものづくりのあり方は、3Dプリンタの登場に代弁されるように、参入障壁が下がります。

また、かつての大量生産・消費時代から多品種少量生産に移行するように、ものづくりも、多くの作り手が個々に違ったものを作るようになるでしょう。

戦争も同じです。

かつては大量破壊兵器を前提とした、荒っぽい戦争をしていたわけですが、今は違います。

中東での戦争に見られるように、キーマン一人をターゲットとするなど、ゲリラ戦が中心となっています。

ゲリラ戦で求められるのは現場での判断能力、現場での実行能力です。

戦争に例えると、なんだか気味が悪いですが、火薬、エニアック、GPSなど、先端技術がまずは戦争利用され、その後民間に開放されるのが一般的な流れです。

だとすれば、現場での判断能力・実行能力に関しても同じではないでしょうか?

ものづくりに携わる事業開発者にとって、アイデアやテーマ発想の教育は、一部の「考える人」が受けるべきものではなく、全員が受けるべきものなのです。

全員が考え、判断し、実行する能力を持つべき時期は、目の前に来ていると思います。

■さあ、教育をしよう

手前味噌ですが、私がアイデア創出に関する研修を実施すると、受講した8割の人が「日々の行動が変わった」と答えています。

教育には効果があるのです(私の宣伝をするわけではありません 笑)。

さあ、研究開発マネージャーの皆さん、研究者やエンジニアを教育しようではありませんか?

きっと、研究者やエンジニアの行動が変わるはずですよ。

アイデア創出スクールの概要やカリキュラムは こちらのページ をご参照ください。