ギャンブラーでいいじゃないか ~未来を造る人になる#38~

こんにちは、JOSUIの中村です。

新規事業・研究開発リーダーに向けたメールシリーズ「未来を造る人になる」の第38回です。

今回は、「ギャンブラーでいいじゃないか」というテーマで書きました。

前回のエントリーは こちら

メールのバックナンバーは こちら からご覧ください。

過激なテーマ

ギャンブラーでいいじゃないか?

というタイトルですが、いささか過激かと思いつつ、過激を承知でつけています。

もう少し補足すると、こういうタイトルになります。

「研究開発の意思決定をする社長やR&D部長は、少々ギャンブルの要素があっても、投資のためにリスクを取っても良いんじゃないか?」

という投げかけです。

なぜ、こういうことを言うのでしょうか?

それは、会社の中では慎重論・正論が通りやすいからです。

慎重論・正論とは、

「本当にそれは儲かるのか?利益が出るのか?」

という質問をすることです。

慎重論・正論とのせめぎあい

千3つという言葉があります。

新規事業は千件のうち、3件しか成功しないというものです。

千3つとは言わないものの、新規事業の成功確率が低いことは間違いがありません。

997件失敗するのであれば、997件の味方をして、慎重論を唱える人が多いのも頷けます。

実際、実施する前に「儲かります」と確実に言える案件がどれだけあるでしょう?

ハッキリ言いましょう。

ほとんどありません(笑)

だから、慎重論・正論が幅を効かせる訳ですが、本当にそれでいいのでしょうか?

ギャンブラー

最近、富士フイルム元社長の古森氏の本を読みました。

『魂の経営』 / 古森 重隆  

そこにこんな趣旨のコメントがあります。

引用が不正確かも知れませんが、お許しください。

2000年以降、本業(銀塩フィルム事業)の売上が年率20%減少していった。私はリストラをしながら、なおも年間2000億円の研究開発投資を継続した。

銀塩フィルム事業をしながら、デジカメ、化粧品、医療機器、医薬品等の、技術の共通性はあれど畑違いの研究開発投資をし続けたと言っています。

慎重論・正論派の方は、これを見てどう思うでしょうか?

古森氏のことを、ギャンブラーと思うでしょうか?
それとも勇敢な経営者と思うでしょうか?

どちらでも良いですが

ギャンブラーか勇敢な経営者か。

どちらでも良いですが、私自身は、その時はギャンブラーと評価されてもいいと思っています。

評価は結果が決めるもの、そして歴史になるものです。

歴史が自分を評価すればいい。

そう思うのです。

そして、そう思える様になるためには、ある種の開き直りも必要ですし、何よりも、一生懸命仕事に取り組んで、「儲かります」といえるだけの自分なりの材料を仕入れているコトが大切なのだと思います。

一生懸命仕事をしましょう、必ず、報われるのですから。