課題解決力をグンと上げる 組織力2 〜未来を造る人になる〜 #55

私がセミナーで聴衆の皆様に対して投げかける質問にこういうものがあります。

私  「ものづくり企業の価値とは何でしょうか?」

聴衆  「・・・」 だいたい無言。

私  「ものを作ることでしょうか?」

聴衆  「・・・」 だいたい無言。

私  「作っているもの性能を上げたりして価格競争が終わった経験がありますか?」

聴衆 「・・・・・・」 さらに無言。

この辺から、私が何を言いたいかが分かってきますよね。

そうです。物を作っても、競争は終わらない、ということを言いたいのです。

むしろ、同じ軸(性能)で競争するために、ますます競争は激しくなります。

軸(性能)は顧客が求めるものの場合のことがあるのですが、それは全てではない。

顧客が求めるものは何なのか?それを課題と言いましょう。

当然のことですが、課題を解決する、言い換えればニーズを満たす事こそが大事です。

セミナーでは、さらにこんな質問を投げかけます。

私  「では、皆さんの会社には、顧客の課題が何なのかを把握する手段がありますか?」

この質問に対する回答は立場によって違います。

開発の人の回答 「営業がやっているはず」

営業の人の回答 「マーケがやっているはず」

マーケの人の回答 「開発がやっているはず」

このように、なすりつけ合いの場合もあります。

実際、顧客の課題を把握する手段が組織化されている場合は稀ですし、
組織化されていれば、その会社は間違いなく強いのです。

そして、顧客と接する機会が最も多い営業が、顧客課題を
最も把握し易い立場にいることは言うまでもありません。

だって、最も現場に近いのですから。

セミナーでの質問はさらにこう続きます。

私  「どうすれば、顧客課題を発見できるでしょうか?」

これには容易に回答は出ません。会社によってアプローチは違うとしか言えません。

ただ、ひとつ言えることがあります。

どんな会社にでも、顧客課題を発見・解決する仕組みはあるということです。

そして、その仕組みがある会社は高収益であることも言えます。

難しいことに苦労はつきものです。

開発部門との連携、マーケとの連携、経営者の巻き込みが必要になる場合がもちろんあります。

しかし、しつこいようですが、組織的に顧客課題を発見・解決するノウハウはあるのです。

経営者は、そのノウハウを作り上げ(させ)、仕組み化するのが仕事です。

そして、それを実現すれば、まちがいなく高収益企業になれます。

私が保証します(笑)