ビジョン策定の進め方・ポイントは?

こんにちは、JOSUIの中村です。

前回、「開発テーマの小粒化が課題?

「ビジョン」は意外と重要です。」という話を書きました。

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今日もテーマ創出や未来予想について書いていこうと思います 。
今日はビジョン策定のポイントについてです。

 

<ビジョンの策定>

前回も書いたことですが、研究開発のビジョン策定には、次のことが必要です。

将来の社会はどうあるか、どうあるべきか、
お客さんのビジネスやライフスタイルはどうか、どうあるべきか、
から考えて、社会ビジョンを策定します。
次に、自社のあるべき姿(事業ビジョン)を策定します。
そして、商品ビジョンを策定します。

この「どうあるべきか?」という問いかけに、夢を、希望を込める事こそが重要だと思います。

重要なのは、私達の心をつかむようなビジョンにすることです。

 

<人の心は前向き>

これも前回書いたことですが、人の心は常に前向きだと思っています。
前を向かない心には、誰も振り向きません。
人間である以上、開発に関わる人間である以上、常に前を向いてビジョンを描いておきたいものです。

 

<ビジョン策定の進め方>

ビジョン策定の進め方は、ケースバイケースですが、

1)最初に社員全員で夢を見る〜アイデアの公表〜
2)世間一般の将来予想を把握する
3)有志を集め、将来ビジョンの役割分担
4)有志で発散
5)有志で収束
6)トップの支援・社内で発表
7)社外への発表

という順番で進めます。

 

<ビジョン策定のポイント>

最初の「夢」は、社員全員で見ることが重要です。

社員全員が、応募可能な「夢の◯◯」という投稿をできるようにします。

ここでのポイントは、社員全員が関与する機会を与えられたということ。

やる気のある人のみの投稿でOKですから、どんなアイデアがあるのかな〜?

と楽しみにして待ちましょう。

世間一般で言われているマクロトレンド分析を把握することも大切です。
大きなところでは、人口推計、所得、世帯別の人数等の動向を把握する。
事業に関連した予想数字を入手するということが該当します。

それらを踏まえて、有志を集めて、ガラガラポン、ゼロベースで発想してもらいます。

ゼロベースとは、現在の事業や事業ドメインは一旦忘れるということです。

現在の事業は、◯◯業という産業に所属した一企業の姿です。

◯◯業というのは、先人が「作った」事業構想が具体化したものに過ぎません。

今度は、私達が◯◯業を作ろうというのですから、次の世代にはどんな産業が必要なのかという観点で、どんなアイデアでも出していくことが必要です。

そうやって「発散」し、一定のアウトプットを目指して収束させるのです。

やってて、一番楽しくて、迷うのはココです。

無責任な感じがしてむず痒く、とはいえ発散的で楽しいからです。

無責任な感じがしてむず痒いという感覚をとるには、責任感を持って考えるしかありません。

ここが最大のポイントだろうと思います。

 

<ビジョンに責任感を持つには?>

ビジョンに責任感を持つには、どうすればいいでしょうか?

この責任感と楽しさを一体として感じることが、非常に重要です。

一般的に私達は責任を身体の緊張やストレスとして捉える傾向があると思います。

ある意味で、楽しさの反対側であると捉えてしまう。

100%同じ事例であるとは言えませんが、WBCの後、イチロー選手が胃潰瘍で欠場したのは記憶に新しいところです。責任感はストレスになりえます。

でも、責任感と楽しみを両立させることは可能です。

責任感をもって楽しいことを考えることは、実は自然なことなのです。

考えてみて下さい。

起業家で、責任感のために萎縮し続けている人がいますか?

本田宗一郎、盛田昭夫など日本を代表する起業家はいずれも人生を謳歌したと思われませんか?

私は、彼らは将来を責任を持って、かつ、夢を持って考えたのだと思います。

皆さんはどう思われますか?

夢と責任感を両立させて考えるのは可能なのです。

まだまだ書きたいことがあるのですが、今日はここまでにしたいと思います。

次回以降も、テーマ創出や未来予想について書いていきたいと思います。

次回は、特に、ビジョン策定の効果について書こうと思います。

ご質問等がありましたら遠慮なくメールを下さい。

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