こんにちは、JOSUIの中村です。
新規事業・研究開発リーダーに向けたメールシリーズ「未来を造る人になる」の第6回目です。
今回は、「#6未来予想は正しい問いかけの繰り返し」というテーマで書きました。
前回は、「#5革新的なアイデアがあるなら起業する」というテーマで書きました。前回のエントリーは こちら 。
<未来を予想するとは?>
そもそも、研究開発リーダーにとって、「未来を予想する」とはどういうことでしょうか?
「未来を予想する」ことの私なりの定義は、「正しい問いかけを、正しい相手にすることによって、回答を得ること」です。
研究開発リーダーは、自然人です。プロジェクトマネジメントは調整業務がメインであって、未来予想専門ではありません。
未来予想は細分化して専門家に任せるべきであって、研究開発リーダーは適切な専門家を知っており(あるいは発掘し)、その専門家に適切な質問ができればいいのだと考えています。
それでは、研究開発リーダーは、どんな未来を予想する必要があるのでしょうか?開発の段階に応じて分類をすれば、以下のようなものになるでしょう。
<事業アイデアの段階>
テーマ名
コンセプト
商品・サービスイメージ
バリューチェーン
市場の規模
<開発テーマの段階>
テーマに応じた事業のステークホルダー
サプライヤはだれなのか?
競合はだれなのか?
お客さまはだれなのか?
エンドユーザー・サプライヤの技術・戦略
競合企業の技術・戦略は?
お客さまの技術・戦略は?
産業構造はどうなるか?
付加価値の高い分野(バリューチェーン)は?
事業テーマの正当性
コア技術との親和性は?
技術的な実施可能性は?
自社の強みを活かせるか?
差別化できるのか
自社技術の優位性を確保できるのか?
顧客価値を定義するとどうなるか?
<研究開発リーダーの役割>
研究開発リーダーとしては、これらの情報を何らかの形で取得しつつ、目指すべき商品・サービスを仕様にする必要があります。
開発段階に応じて、コンセプトだったものが試作品のデザインとなり、機能の仕様になり、耐久性や品質の仕様になります。すべての情報は時間が経過しなければ明確にはなりません。
しかし、適切な情報ソースに対して、適切な質問をすれば明らかになっていきます。研究開発リーダーとしては、適切な質問をする事こそが、「未来を予想すること」なのです。
次回も未来を予想する技術について解説していきたいと思います。
次回は、「#7 研究開発アイデアを出す方法」と題してお送りしたいと思います。