研究開発アイデアを出す方法 ~未来を造る人になる#7~

こんにちは、JOSUIの中村です。
新規事業・研究開発リーダーに向けたメールシリーズ「未来を造る人になる」の第7回目です。

今回は、「#7研究開発アイデアを出す方法」というテーマで書きました。

前回は、「#6未来予想は正しい問いかけの繰り返し」というテーマで書きました。前回のエントリーは こちら

<事業アイデアをどのようにして出すか?>
研究開発リーダーにとって、事業アイデアが重要なのは言うまでもありませんが、アイデア段階はノイズも多いのが現状です。

経験から、ノイズを極力排除して、研究開発リーダーとして、「使える」レベルのアイデアばかりを出していくには、マクロトレンドの情報をインプットした上で、ブレストをするしかないと思います。

アイデアという未来予想情報を得るためには、アイデアを出すための情報、つまり、将来の社会に関する情報を得る必要があります。 前回のエントリーで、適切な質問をする事こそが、「未来を予想すること」というお話をしました。では、どのような質問をすればいいのでしょうか?

質問形式にまとめると、「将来、社会はどうなりますか?」と問う必要があるということです。

例えば、自動車部品メーカーが次の事業アイデアを考えるとしましょう。自動車部品メーカーが、現在、関係しているのは紛れも無く自動車です。

そこで、「社会」という大きなものに「自動車」という制限を加えることがマクロ分析の範囲を狭めるのに近道となります。

質問をさらに具体化するとこうなります。「自動車に関連した環境はどうなっているか?」

もう少し具体化していきましょう。「自動車に関連した環境」には、例えばこんな情報(質問)が含まれているべきです。

・ 自動車利用する人の人数がどうなるのか
・ 利用する人がどのようなニーズに基づいて乗るのか
・ 利用する人はいくらくらいの所得を持っているのか
・ 将来の自動車はどんな燃料・原動機で走るのか
・ 自動車に対する規制はどのように変化するのか
・ 自動車のもたらす便益(移動)を代替する技術には何があるか、それはいつ頃、どのように利用可能になるのか?

ここまで具体化すると、誰に対して質問をすれば回答が得られるのか明確でしょう。

こうした質問を通じて、将来の自動車に関連した環境はどうなるのか、イメージをふくらませます。

そして、「将来の自動車がどうなっているのか?」というイメージをふくらませるのです。

何も考えずにアイデアを出す場合と比較して、格段に「使える」レベルのアイデアが出るでしょう。

まとめると、マクロトレンドを踏まえることによって、「◯◯な自動車」とか、「◯◯な自動車に使用できる△△な部品」というアイデアが出るわけです。

次回も未来を予想する技術について解説していきたいと思います。

次回は、「#8 アイデアを出すコツ」と題してお送りしたいと思います。