1秒で振り向いてもらえる 伝達力 〜未来を造る人になる〜 #50

事例の話

・小林製薬の「糸ようじ」、「ナイシトール」
・ソニーの「ウォークマン」
・ネピアの「鼻セレブ」

これらの商品、商品名を聞いて、その効果が何か、
すぐにピンと来るのではないでしょうか?

皆さんの会社が扱う商品の商品名やキャッチコピー、
どうなっていますか?


展示会での経験

先日、とある展示会に行ってきました。

展示会と言っても、BtoB産業の展示会です。様々な企業が展示しています。

その中に、キャッチコピーとして、こんなコピーを見ました。

<キャッチコピー>
お客様から注文を頂いて、新素材(◯◯)を使用した加工や精密機械製品を製造しています。弊社の強みは品質と納期です。高い技術力に培われた結果で各業界から絶対的な信頼を頂いています。

何が売りたいのか、よく分かるでしょうか?

何をしているかは分かります。この会社は大きく分けてプラスチック関連の加工業です。日本中に数多くある企業の一つと言って間違いはないと思います。

多くの会社で、「当社の強みは品質と納期」です。と言っています。同じメッセージを伝えて、自分の会社が果たして本当に正しく伝わるでしょうか?
特許業界での話

別の例を挙げましょう。私が属す特許業界の話です。弁理士は特許事務所を開業します。特許事務所のホームページを見ると、どの事務所も「特許出願」「商標出願」がメインコンテンツです。業務ですのでメインになるのは当然かも知れません。

しかし、こういうことを考えてみてください。

最初に特許事務所を選ばなければならない顧客はどのようにして特許事務所を選択すればいいのでしょうか?何を基準にすればいいのでしょうか?
商品名やキャッチコピーの目的は?

何を言いたいのかと言えば、商品名やキャッチコピーは、私達が「できること」を分かりやすく素早く伝わるようにするのが目的ではありません。

お客様が「解決したいこと」を反映した方が伝わりやすいですよ、ということです。

「ドリルを売るな、穴を売れ」はマーケティングの世界で有名な言葉ですが、商品名にも同じ事が言えます。

商品は売るためのメッセージであって、「◯◯ができます」というできることベースのものではないのです。